秋田駒ケ岳で2021.7.8.に撮影したマツ科のハイマツとヒノキ科のミヤマネズです。
● ハイマツ Pinus pumila
ハイマツは氷期に北方から南下してきて、温暖化で高山に取り残された氷河遺存種と考えられ、国内の分布は中部地方の高山帯から北海道にかけてです。
本種は球果の成熟に2年かかります。 上の写真の中央やや左に球果がありますが、この球果の内部の種子が成熟するにはもう1年必要で、その腋から、まだ伸びていない新しい葉をつけた枝が伸び、その先端に赤く染まった雌花が咲いています。
上は雄花です。
ところで、ハイマツの葉は1枚の葉が5裂しているのではありません。 植物学的には、鱗片状の葉をつけたとても短い枝があり、その枝先近くに5枚の長い葉が集まってついていることになります。 上の写真を見ると、鱗片状の葉から束になった5枚の長い葉への移行が見て取れます。
● ミヤマネズ Juniperus communis
ミヤマネズの分布はハイマツよりも狭く、本州北部から北海道にかけてです。 ハイマツ同様、地面を這うように斜上します。 南限ギリギリのところで、わずかな環境の違いに適応していったのか、変種として北海道にはリシリビャクシンが、本州中部にはホンドミヤマネズが分布します。
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