写真は樹幹に着生していたナガハシゴケ
Sematophyllum subhumile です。 名前は漢字で書くと「長嘴蘚」で、上の写真のように、蒴の蓋にカーブした長い嘴があるところからきているようです。 この嘴の曲がり方が、M氏曰く「フラミンゴに似ている」。 私はゾウムシの顔を連想するのですが・・・。
葉は全縁で中肋はありません。
上は葉の基部を拡大したものです。 蘚類の葉の基部の左右の隅は他の葉身細胞と形状の異なる細胞からなる場合が多く、この部分を「翼部」と呼んでいます。 ナガハシゴケの翼部は大型で薄壁の細胞からなっています。 この部分は褐色になっている場合が多いようですが、上の写真の場合は若い葉だからでしょうか、褐色ではないようです。
近くの樹幹には上のようなものも見られました。 蓋が取れていて印象は異なりますが、葉の特徴を調べると、やはりナガハシゴケでした。
(2015.5.20. 東近江市猪子山公園)
◎ 上とほぼ同じ時期の、蒴についても似た状態のナガハシゴケを
こちらにも載せています。 また、ナガハシゴケは
こちらにも載せています。