上はアブラゴケ(
Hookeria acutifolia )です。 薄暗いスギの植林地の水の沁み出ている所に生えていました。 熱帯性のコケで、和名は油を塗ったような鈍いつやのあるところからでしょう。
植物体が平らであるのは、同じアブラゴケ科の
ツガゴケなどと同じですが、ツガゴケには長い1本の中肋があるのに対し、アブラゴケの葉には中肋はありません。
葉先に紡錘形をした無性芽をよくつけるようです。 また、上の写真の葉についている褐色の細長いものは仮根で、アブラゴケの葉には時々見られます。
細胞壁は薄く、葉身細胞は大きく、六角形です。
(2015.7.20. 兵庫県川西市笹部)
(以下、2015.11.4.追記)
胞子体をつけているアブラゴケがあったので追加しておきます。 なお、左に写っているのはケチョウチンゴケです。
( 2015.10.30. 堺市南区鉢ヶ峯寺にて撮影)
◎ いろんな時期の蒴の様子は
こちらに載せています。