2016-08-26

チョウチンハリガネゴケ


 写真は水の滴る崖に生えるチョウチンハリガネゴケ Pohlia wahlenbergii でしょう。


 上は1枚目の写真の一部を拡大したものですが、所々に丸い水滴があります。 葉はある程度水をはじくようです。


 茎は細く長く伸び、下部は赤みがかっています。 葉は茎の先のものほど小さくなっていますが、茎の基部の葉は長さが2mm近くになっています。


 葉は卵状披針形で鋭頭、上部には歯がまばらにあります。 葉身細胞は疎で、葉緑体の数は少ないようです。
 中肋は葉先近くにまで伸びているようですが、はっきりしないので、偏光顕微鏡で見たのが下です(上と同じ葉です)。


 中肋は葉先よりかなり下で終わっています。 葉身細胞は狭六角形です。


 上は葉の中ほどの葉身細胞を撮ったものです。 細胞の幅は葉縁でより薄くなっています。

(2016.7.22. 長野県茅野市 横谷峡)

※ チョウチンハリガネゴケは雌雄異株ですが、雄株の雄器盤の様子はこちらに載せています。