若い胞子体が透けて見える花被が林立していました。
配偶体も弱っていましたが、オタルヤバネゴケ
Cephalozia otaruensis と同定するには困りませんでした。(元気な配偶体の様子は
こちらに載せています。)
少数ですが、上のように胞子体が花被から出ているものもありました。 胞子体が顔を出す前の花被は紡錘形で、上部は3稜となっています。 雌苞葉は葉より大きく、1/2まで2裂し、裂片は狭三角形です。
上は、水で封入したプレパラート内で開裂した蒴を、カバーグラスを外して乾燥させたものです。 蒴に裂け目が入っても過湿で開くことのできない蒴を、乾燥に伴って少しずつ開かせることで、一瞬の胞子の飛散を妨げています。
下は上の状態に改めて水を加えて顕微鏡で撮影したものです。
多くの胞子や弾糸は流されていますが、少しは蒴の近くに残っています。 下はこれらの弾糸と、弾糸にくっついている胞子の拡大です。
弾糸は二重らせんです。
(2020.3.5. 屋久島 楠川歩道)
◎ オタルヤバネゴケの若い胞子体(胚)の様子は
こちらに載せています。
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