3月4日、屋久島の安房港と田代海岸の間にある国立公園指定地外の海岸を少し歩きました。 この時期でもいろんな花が咲いていましたので、今回のイワタイゲキと次回のその他の花の2回に分けて載せることにします。
イワタイゲキ Euphorbia jolkinii は関東以西の海岸の岩場や礫地に育つ多年生草本です。 花期は冬~春で、夏は地上部が枯れて休眠します。
Euphorbia(トウダイグサ属)では、杯状の総苞の中に雌花や雄花が入っていて(杯状花序)、この1つの花序が1つの花のように機能しています。 上の写真でもいろんな段階が写っていますが、1つの花序を見れば雌性先熟です。 若い花序では1本のメシベだけからなる雌花だけが顔を出しています。 この段階では蜜を分泌する腺体の黄色い色はまだ現れていません。 その後、雌花の花柄が伸びるとともに、1本のオシベだけからなる雄花が複数伸び出し、腺体にも色がつきます。 なお、この腺体の色や形は種を区別するポイントの1つで、本種の腺体の形は楕円形です。
上は雌花の拡大です。 子房の表面にはたくさんのいぼ状の突起があります。
(2020.3.4. 屋久島)
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