2022-10-15

ニスビキカヤゴケ

 

 上も10月12日に和歌山県橋本市の根古谷で行われたオカモス関西のコケ観察会で見たコケで、シダレヤスデゴケの群落にほんの少し混じっていました。 ルーペで見ると形はニスビキカヤゴケ Porella vernicosa のようですが、よく見るニスビキカヤゴケ(こちら)の色ではなかったので、持ち帰り調べたところ、やはりニスビキでした。 明るい色をしていたのは、シダレヤスデゴケに隠されて光不足になった新しい枝だったのかもしれません。
 上の写真、茎は不規則に分枝し、湿った状態なのですが、背片の葉先は内曲しています。

 上は腹葉(左)と葉(右:背片と腹片)です。 腹葉は卵形で基部が幅広く、歯は基部ほど目立っています。 背片は、腹片をつけたまま外すことを優先したため、少し破れ、背縁も少し欠けてしまいました。 腹片は舌形で、縁に長歯があります。
 下は腹片が外れてしまった背片で、やはり右上が少し欠けていますが上よりは形がよく分かるので載せておきます。

 背片は長楕円形で、長さ 1.5~2mm、円頭の葉先に数歯があります(上の写真)。

 上は背片の葉身細胞です。 クラマゴケモドキ科の油体は種による違いがほとんど無く、均質の小さな楕円体で、各細胞に15~45個あります。

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