上の写真、いろいろなコケが混生していますが、コオイゴケ Douinia plicata と思われるものにピントを合わせています。 なお、このコケも属名がいろいろ変化しています。 古くは Macrodiplophyllum属とされ、平凡社では Diplophyllum属とされています。
分枝は少なく、平凡社の図鑑では、茎の長さは3~7cm、腹片の長さは 1.4~3.5mmとなっています。 上の写真は少し乾いてきて、葉が巻きかけています。
仮根は全体としては茎の腹面に散生しますが、基物に接する所は多く、基物に接していないと少なくなります。
上は葉です。 腹片は円頭で、縁は全縁~微歯状ですが、歯がある場合は葉先に近い所で多いようです。
背片は腹片の2/3ほどの長さです。 キールは腹片の2/5ほどの長さで、強く曲がっています。
上の写真では、葉の基部の細胞の様子が背片と腹片が重なっているため分かりにくくなっているので、背片を外して腹片だけにしたのが下です。
葉の基部にはビッタ状の細長い細胞があります。
葉縁の鋸歯は他の葉緑細胞とほぼ同形の細胞からなっています。
背片は円頭です(上の写真)。
上は背片の葉縁付近です。 細胞は厚壁です。
上は腹片のほぼ中央の細胞で、大きなトリゴンがあります。
上は腹片基部近くのビッタ状の細胞で、トリゴン状の細胞壁が見られます。
(2022.9.5. 北八ヶ岳)
本種はこちらにも載せています。 またこちらには本種の花被の様子を載せています。
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