2018-09-16
ヒメコクサゴケ
岩をすっぽり覆っているコケ、雨後で濡れていることもあって、上の写真から種名を言える人を私は尊敬しますが・・・
1枚目の写真でも、よ~~く見ると、上の写真のように枝先が所々鞭状に伸びています。 上の写真からも分かるように、1枚の葉の大きさはいろいろで、葉の形も小さい葉ほど細くなっています。
上は少し小さめの葉です。 葉は凹んでいて、葉縁にピントを合わせると、中央部はボケてしまいます。 中肋は葉の中央以上に達していて、中肋にピントを合わせても、ははっきりしない終わり方をしています。 翼部は緑色が濃くなっています。
葉先の縁には、やや大きな不規則な歯があります。 以上の観察結果は、図鑑のヒメコクサゴケ Isothecium subdiversiforme の記載ともよく一致していますが・・・
上は翼部を深度合成したものです。 平凡社の図鑑では「翼部の細胞は方形~矩形で濃緑色の区画をつくる。」となっています。 しかし上の写真では、翼部の細胞は葉身細胞より短くはなっていますが、方形~矩形とは言えないでしょう。
(2018.9.12. 京都市 大原)
◎ ヒメコクサゴケはこちらにも載せています。 またこちらには胞子体をつけているヒメコクサゴケを載せています。
2018-09-15
ハイチゴザサ
植林の中の小径の脇に咲いていた写真のイネ科、チゴザサと同属のハイチゴザサ Isachne nipponensis でしょう。 地面を這う小さな植物ですが、その花序を拡大すると・・・
ちょうど花の時期で、ルーペで見ると、紅色のメシベがとてもよく目立ちます。 キビ亜科( Panicoideae )の小穂は2小花からなり、下側の小花は小さく雄性で実をつけない傾向があるのですが、本種の小穂を構成する2つの小花はほぼ同大で、下側の小花も美しいメシベを出しています。 なお、チゴザサでは小穂の柄に腺体がありましたが、本種にはありません。
小花をさらに拡大してみると(上の写真)、苞頴の背面上部には長い毛があり、護頴の背面にも短い毛があります。
葉には表にも裏にも立った毛がまばらに生えています。 ルーペで観察すると、葉の縁は白く縁取られ、微細な歯が並んでいます。
(2018.9.12. 京都市 大原)
2018-09-14
6月のウマスギゴケ
昨日は9月の成熟した蒴をつけたウマスギゴケを載せました。 また、4月に撮った、とても若い蒴をつけたウマスギゴケをこちらに載せています。 じつは今年の6月にもウマスギゴケを撮っていて(下の写真)、4月、6月、9月と並べると、蒴の変化がよくわかりますし、葉の断面なども観察していますので、以下、この6月のウマスギゴケについて書くことにします。
ウマスギゴケ Polytrichum commune は雌雄異株で、蒴をつけているのは雌株です。 蒴は帽の密生した毛にすっぽりと覆われています。
帽の毛を取り除くと、蓋のある蒴が現われます。 蒴には稜があります。 この時期の蒴は、本種の特徴である頸部のくびれがとてもはっきりしています。
上は雄株です。 苞葉は膜状になった縁が幅広く広がって造精器を保護しています。
上は葉の断面です。 薄板の様子はスギゴケの仲間を同定するポイントの1つです。 ウマスギゴケの薄板は、平凡社の図鑑では5~7細胞列の高さとなっていて、上の写真では7細胞列ほどの高さがあります。 端細胞は凹形です。
(2018.6.1. 青森県 蔦沼)
ウマスギゴケ Polytrichum commune は雌雄異株で、蒴をつけているのは雌株です。 蒴は帽の密生した毛にすっぽりと覆われています。
帽の毛を取り除くと、蓋のある蒴が現われます。 蒴には稜があります。 この時期の蒴は、本種の特徴である頸部のくびれがとてもはっきりしています。
上は雄株です。 苞葉は膜状になった縁が幅広く広がって造精器を保護しています。
上は葉の断面です。 薄板の様子はスギゴケの仲間を同定するポイントの1つです。 ウマスギゴケの薄板は、平凡社の図鑑では5~7細胞列の高さとなっていて、上の写真では7細胞列ほどの高さがあります。 端細胞は凹形です。
(2018.6.1. 青森県 蔦沼)
2018-09-13
ウマスギゴケの蒴
上はウマスギゴケ Polytrichum commune でしょう。 たくさんの蒴をつけています。 蒴は角柱状で稜がありますが、これはスギゴケ属の特徴です。
スギゴケの仲間の蒴は直立する傾向が強いのですが、上の写真の蒴は上を向いたり横を向いたりしています。 はじめは上を向いているのですが、次第に横を向くようになるようです。
ウマスギゴケはオオスギゴケとよく似ていますが、蒴の頸部のくびれ方は、オオスギゴケが浅くしかくびれないのに対し、ウマスギゴケでは深くくびれます。 上の写真の青い円で囲ったのがその部分ですが、もう少し若く瑞々しい蒴では、蒴の頸部のくびれはより一層はっきりします(こちら)。
上は蒴口を拡大したものです。 64本ある蒴歯は短く、蒴口は口膜で覆われています。
(2018.9.12. 京都市 大原)
2018-09-10
ツルガハキリバチ
オミナエシの花にツルガハキリバチ Megachile tsurugensis が来ていました。 ツルガハキリバチはバラハキリバチによく似ていて、以前はバラハキリバチモドキと呼ばれていました。 違いは、バラハキリバチの頭頂部の毛が黄褐色であるのに対し、ツルガハキリバチの頭頂部と中胸背中央の毛は黒っぽい色をしています(上の写真)。
上の写真では翅脈の様子がよく分かります。
上の2枚は 2018.9.2.に撮ったものですが、以下は Part1の 2013.9.1.の記事(撮影は 2013.8.21.)からの引っ越しです(上との重複を避けて文章は変更しています)。 なお、撮影場所はいずれも「堺自然ふれあいの森」です。
上はイヌザンショウの花に来ていたツルガハキリバチです。 翅はかなり擦り切れています。
上の写真でも黒っぽい毛の存在が確認できます。
ミツバチなどは後脚の花粉かごに花粉を集めて運びますが、ツルガハキリバチなどは腹部腹面にスコパと呼ばれる密集した毛があり、そこに集めた花粉を付けて運びます。
ツルガハキリバチは、竹筒や地中に、切り取った葉を巣材にして巣を作り、そこに花粉と蜜を混ぜた花粉団子を詰め込んで幼虫の餌とします。
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