2015-07-02

ヒムロゴケ


 ヒムロゴケ科のヒムロゴケ( Pterobryum arbuscula )が樹幹に着生していました(上の写真)。 一次茎は樹幹を這い、その所々から二次茎を出し、大きな群落を作っています。
 和名の「ヒムロ」は針葉樹のサワラの園芸品種であるヒムロに由来し、針葉樹のヒムロは「姫ムロ」に由来します。 ムロはネズ(ネズミサシ)のことですから、「姫ムロ」は「柔らかい葉のネズ」といった意味でしょう。 たしかにヒムロゴケの群落を写真で見ると、私は針葉樹のヒムロの林を連想します。


 上は一次茎と二次茎の関係を撮ったものです。


 葉の長さは2mmほどで卵状披針形、中肋は葉の長さの3/4ほどです。 葉縁の鋸歯は、葉先で大きく、葉の基部に向かうにつれて次第に小さくなっていくようです。


 葉身細胞は細長く、細胞壁は少し厚めです。

(2015.6.17. 岩湧山 標高350m付近)