上の写真は、一部にヒノキの落枝などが混じっていますが、ほぼ全面がクラマゴケです。 クラマゴケ(
Selaginella remotifolia )は和名に「コケ」とついていますが、蘚苔類ではなく、シダ植物(小葉類)で、葉、茎、根がちゃんと分化しています。
クラマゴケの茎は、上の写真のように、地表を長く伸びてまばらに分枝する主茎と、そこから分枝してさらに分枝を繰り返す側枝に分かれます。 主茎にも側枝にも鱗片状の葉をつけますが、主茎の葉はまばらでにつきます。
主茎からは担根体が出て、この担根体が土に触れると、そこから根を出します。
上は葉の付き方を見るために側枝の一部を拡大したものです。 葉には背葉と腹葉と呼ばれている2形があります。 茎の背面(いわゆる上面)には、幅の狭い背葉(はいよう)が二列に並んで茎に密着してついています。 また、茎の側面には、腹葉(ふくよう)と呼ばれるやや幅の広い葉が横に広がってついています。 なお、この背葉と腹葉の存在は、側枝でも主茎でも同じです。
クラマゴケはシダ植物ですが、このクラマゴケに似たクラマゴケモドキはコケ植物です。
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