樹幹についていたヤスデゴケの仲間、カラヤスデゴケよりやや大型で、明るい印象を受けました。 以下の観察結果から、カギヤスデゴケ Frullania hamatiloba だと思います。
腹片はヘルメット型で、先は嘴状になっています。 腹葉の側縁はほぼ全縁です。
上は背片で、背縁基部(上の写真の左下)に耳状の突起があります。 この特徴は、本種をそのまま背面から見ても他の背片に隠されていますし、腹面から見ても腹片や腹葉に邪魔されて、上のように1枚取り出さないとはっきりしません。
上は葉身細胞です。 背片基部の赤から緑へ変化する所を撮ってみました。 赤い色素は細胞壁ではなく細胞質に広がっているようです。 細胞壁の波状の肥厚はカラヤスデゴケなどのようにひどくはないようです。 油体は楕円体で微粒の集合です。
(2020.8.31. 北海道 千歳市 標高280m)
◎ カギヤスデゴケはこちらにも載せています。
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