2020-07-15

シナチヂレゴケ


 コンクリート製の擬木の上に広がるシナチヂレゴケ Ptychomitrium gardneri です。


 湿っている葉は反り気味で、葉縁には鋸歯があります。蒴は長楕円状円筒形です。 前に帽を被った蒴を載せていますが(こちら)、今回は蒴歯が見えています。 蒴歯の長さはナガバチヂレゴケなどに比較すると、かなり短いようです。


 上の写真では、葉の長さは4mmほど、蒴柄の長さは7mmほど(平凡社の図鑑では7~12mm)あります。 少し乾いてきていて、葉は内曲してきています。 多くの場合、蒴は1ヶ所から1本ですが、上の写真のように2~3本出ていることもありました。


 葉は全体として見れば披針形ですが、基部は少し幅広く卵状楕円形で、縦しわがあります。 上部には鋸歯があり、下部は全縁です。


 上は葉先付近です。 中肋は葉頂に達していて、鋸歯は数細胞からなっています。

(2020.7.8. 大阪府 箕面公園)

こちらでは蒴歯の様子をもう少し詳しく見ています。