ホソヘリカメムシ Riptortus pedestris の若齢幼虫はアリによく似ています。 擬態しているのでしょう。 この幼虫がアリに交じって、たくさん歩き回っていました(堺自然ふれあいの森)。 上の写真は、中央がホソヘリカメムシの幼虫で、左右はテラニシシリアゲアリです。 脚が長い分、この幼虫の方が少し歩くのが速いのですが、体長との比からすると、アリだと思っても、全く不自然さはありません。
上はヒメアリとすれ違った時(上の写真)の写真です。 本種の擬態ががアリに紛れて近づき、アリを餌にするためなら、これくらいの大きさが獲物として適当なのでしょうが、スピードも落とさず、通り過ぎていきました。
本種は植物から吸汁するカメムシで、肉食ではありません。 本種の擬態はベイツ型擬態、つまり捕食者にとって有害な種に似ることで攻撃されないようにするためでしょう。 蟻は翅を持たない蜂で、噛みつくしギ酸も持っています。
上はホソヘリカメムシの幼虫が立ち止まったところを撮ったものです。 アリにしては触角が長くてスマートですが・・・。
上の2枚は、このホソヘリカメムシが、デーニッツハエトリに捉えられている様子です。 やはり完璧な安全は保障されないようです。
なお、デーニッツハエトリは山野に普通のハエトリグモで、その名前はクモ研究者の Doenitz氏の名前から来ているのだと思います。
◎ 上の写真より齢の進んだ大きなホソヘリカメムシの幼虫は、こちらに載せています。
※ 上は Part1の 2013.9.12.からの引っ越し記事です。
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