上はケカガミゴケ Brotherella yokohamae です。 公園や寺社などの樹幹に見られ、多くの図鑑にコモチイトゴケとして載せられているのは、ほとんどこのケカガミゴケであることは、こちらに書きました。
育っていたのは、上の写真の朽ちた倒木のAで示した所です。 ちなみにBの所には、ナガハシゴケ、ノミハニワゴケ、コクサゴケなどが混生していました。
枝は長く伸び、やや羽状に分枝しています。 赤い円で囲った所の中には造精器が入っていました(後述)。
枝葉の長さは 0.6~1mm、蒴柄は1cmほどの長さがあります。
枝葉は披針形で、上の写真の葉は二叉した短い中肋がありますが、無い場合もあります。 葉先は多くの場合、上の写真のように少し一方に曲がっています。
上は葉の基部です。 翼部は方形の細胞からなり、葉身細胞は長さ50~70μmの線形です。
あちこちに無性芽がついていました。 上の写真には4個の無性芽が写っていますが、そのうちの2個は葉についています。
上の2枚は葉にできた無性芽です。 本種の無性芽はこれまで何度も観察していますが(こちらなど)、このように葉にできた無性芽を見るのは初めてです。
上の写真の赤い円の部分は、たくさんの葉が重なっていて光を通さず、暗く写っています。 これらの葉を外していくと・・・
中に入っていたのは造精器でした(上の写真)。
(2021.9.30. 箕面公園)
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