湿岩上に育っていた写真のコケは・・・
かなり密な群落で、横から見ると植物体は直立しています。 上の写真のほぼ中央に苞葉に包まれた花被らしいものがあります。 これらの様子からミゾゴケ科だろうと思いました。
葉は接在して斜めに開出し、長さは 0.5mm前後です。
苞葉に包まれた花被は茎頂にあります。 この断面が下です。
中は空でした。 たぶん既に胞子体が役割を終えて消えてしまったのだと思います。 ペリギニウムはよく発達しています。
葉は茎に斜めについていますので、茎についている所を水平にすると傾きます(上の写真)。 葉は長さと幅がほぼ同長、鋭頭で左右非対称です。
上は葉身細胞です。 油体の数は細胞によっていろいろですが、油体に眼点はありません。
以上の観察結果から平凡社のミゾゴケ属の検索表をたどると、ホソミゾゴケ Marsupella pseudofunckii に落ちます。 しかし平凡社には検索表にあるのみで種別の解説は無く、保育社には名前すらありませんので、かなり不安です。
(2021.10.7. 北八ヶ岳)
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