上の写真、所々に
ノコギリコオイゴケが混じっていますが、細長いものはシダ植物のコケシノブ科の前葉体だろうと教えていただきました。 最初ルーペで見た時は白い斑も明瞭に見えず、フタマタゴケの仲間だと思ったのですが、よく見ると白い斑の所が少し盛り上がっています。 コケでこのような盛り上がり方をしているものは無さそうです。
高校の教科書などにはハート型の前葉体がよく載せられていますが、もちろんシダの種類による特徴や生育環境によって変化しますから、前葉体はいつもハート型とは限りません。 しかし上の写真のような細長い前葉体があるとは知りませんでした。 ウィキペディアのコケシノブ科の項を見ると、たしかに「前葉体は糸状からリボン状」と書かれています。
ウィキペディアには「(コケシノブ科の前葉体は)非常に成長が遅いことが知られている」とも書かれています。 たしかに上の写真からの印象でも、コケ並かそれ以上に立派に長期間生活できそうです。 シダの研究者には、胞子体を形成せずに前葉体のみのシダ植物もあるのではないかと考えている人もいるようです。(前葉体と胞子体の関係については、
こちらをご覧ください。)
(2015.11.11. 六甲山・山田道)
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